スチューデント・アパシー
五月病(ごがつびょう)は「スチューデント・アパシー」とも言わ(ともいわ)れます。これは、1961年(ねん)、ハーバード大学(だいがく)の精神科医(せいしんかい)P・A・ウォルターズの報告(ほうこく)のよるもので、主に(おもに)大学生(だいがくせい)に見(み)られる慢性的(まんせいてき)な無気力(むきりょく)状態(じょうたい)を指し(さし)ます。男子(だんし)に顕著(けんちょ)に見(み)られる青年期(せいねんき)特有(とくゆう)の症状(しょうじょう)で、特に(とくに)病理的(びょうりてき)なものがなく、無気力(むきりょく)・無関心(むかんしん)・目的(もくてき)の喪失感(そうしつかん)を伴い(ともない)ます。ちなみに「アパシー」とは、普通(ふつう)なら感情(かんじょう)が動かさ(うごかさ)れることに反応(はんのう)を示さ(しめさ)ない状態(じょうたい)を意味(いみ)します。それゆえに、スチューデント・アパシーは五月病(ごがつびょう)だけを指す(さす)だけでなく、無気力(むきりょく)な状態(じょうたい)の学生(がくせい)を指す(さす)ことばと捉え(とらえ)た方(ほう)が良い(よい)でしょう。学校(がっこう)へ行か(いか)ない、単位(たんい)が取れない(とれない)、進路(しんろ)についての興味(きょうみ)がないなどの症状(しょうじょう)が現れ(あらわれ)ます。受験(じゅけん)戦争(せんそう)を勝ち抜い(かちぬい)てからの虚脱感(きょだつかん)などから無気力(むきりょく)に陥る(おちいる)のは、心身(しんしん)ともに疲れ(つかれ)た状態(じょうたい)からの自己(じこ)防衛(ぼうえい)とも言(げん)えるでしょう。学業(がくぎょう)には無関心(むかんしん)でも、趣味(しゅみ)やアルバイトには熱心(ねっしん)であるケースもあります。現代(げんだい)は、学生(がくせい)だけでなく、このような「アパシー」の状態(じょうたい)に陥る(おちいる)ことをまとめて「アパシー・シンドローム(無気力(むきりょく)症候群(しょうこうぐん))」とも呼び(よび)ます。希望(きぼう)の会社(かいしゃ)に入っ(はいっ)たものの、入社後(にゅうしゃご)に無気力(むきりょく)感(かん)に悩まさ(なやまさ)れる状態(じょうたい)は「サラリーマン・アパシー」と言わ(といわ)れます。真面目(まじめ)で親(おや)など周囲(しゅうい)の人(ひと)の声(こえ)に答えよ(こたえよ)うと努力(どりょく)してきた人(ひと)に多い(おおい)ようです。アパシー・シンドロームにならないためには、自分(じぶん)で目標(もくひょう)を持ち(もち)、行動(こうどう)する自発的(じはつてき)な力(ちから)が必要(ひつよう)と言え(いえ)ます。また、目先(めさき)の成功(せいこう)や失敗(しっぱい)にとらわれることなく、将来(しょうらい)に向け(むけ)ての視点(してん)をしっかりと持つ(もつ)力(ちから)を養う(やしなう)のが必要(ひつよう)となります。
五月病
五月病は「スチューデント・アパシー」とも言われます。
五月病